「なんとなく、話がまとまらない」
「せっかく動画を作ったのに、最後まで見てもらえない」
動画を作り始めたほとんどの方が、最初に直面する悩みです。
その大きな原因のひとつは、台本なしで撮影すること。編集に膨大な時間がかかる上に、仕上がった動画は視聴者の心をつかみきれず、途中で離脱される結果に。
そこで今回は、5年以上YouTube台本を作り続けてきた経験から、誰でも実践できる「伝わる動画台本の構成作成方法5ステップ」を紹介します。
この型を押さえれば、視聴者に伝わりやすいどうがに生まれ変わります。しかも、編集作業は大幅に楽になるという、嬉しいおまけつきです。
なぜ動画に台本(構成)が必要なのか
動画における台本とは、いわば設計図です。
想像してみてください。設計図がないまま、思いつくままひらめくままに、家を建てたらどうなるでしょう?
柱は立っていても、長さや配置場所がまちまちで、屋根が載らない。ドアの位置が合わず、扉が閉まらない。そんな、不具合だらけの家になるでしょう。
動画も同様です。台本なしで撮影すると、脈絡もなく思いつくままに話すことに。「どこでユーザーに伝えるべき情報を話すか」までも考えながら話すことになり、不要な発話が増えます。
不必要に長時間撮影するため、編集の手間は増大。にもかかわらず、視聴者には何を伝えたい動画なのかが伝わりません。苦労を重ねて公開しても、視聴率が伸びない、離脱される、といった事態につながります。
実際、私の依頼者から「台本なしで撮影したら、編集に時間がかかりすぎて続けられなかった」という声をよく聞きます。
台本は、動画を効率的かつわかりやすく仕上げるために必須の装置であることが、よくわかるでしょう。なおこの後紹介する“5ステップ”に沿うだけで改善できるので、ぜひご覧ください。
動画の台本構成の基本5ステップ
動画の設計図である台本作りは、構成作成から始まります。
構成のパターンはいくつもありますが、まずは基本の5ステップをマスターしましょう。基本が身についていれば、自由にアレンジ可能です。
この流れに従って作業を進めれば、自然と視聴者に伝わる動画の台本(構成)が出来上がります。
ステップ1:ゴールを決める(誰に何を伝えるかを明確にする)
手を動かして作業する前に、動画のゴールを決めましょう。具体的には、次の2つについて考えます。
- 誰に向けた動画か
- 視聴後にどうなってほしいか
例えば、「高校生に向けて、三角関数を基礎から理解してもらう」というゴールを決めれば、不要な話題に脱線する心配はありません。動画を視聴するユーザーも、安心して流れについていけます。
ステップ2:導入を設計する(冒頭30秒で惹きつける)
動画は最初の30秒で勝負が決まります。ここで「この動画を最後まで見る価値」がなんであるかを、提示しましょう。
教育系動画なら導入部分で、「今日のテーマは三角関数の基礎です」と宣言すると、安心感が出ます。副業系であれば「知らないと損するAI活用法を解説します」と切り出すのも、効果的です。
視聴者が知りたいと思っているであろうキーワードを、端的に伝えましょう。
ステップ3:問題提起を作る(なぜ重要かを伝える)
導入を書き終えたら、次に設計すべきは「問題提起」です。
ある調査では、動画は公開後わずか10秒で約2割の視聴者が離脱し、90秒で半数以上が離脱すると報告されています。それほど「最初に見る理由を示すこと」が重要であると分かる事例です。※。
例:「三角関数を理解しないと、テストで大きく点を落とす!」
=この動画はあなたがテストで失敗しないように、お手伝いします!
「視聴者にとってどんなメリットがあるか」を明示できれば、離脱を防ぎやすくなります。
※出所:AdAges
ステップ4:解決策を組み立てる(本題の流れを整理)
台本の本題部分では「話の流れ」をどう設計するかが、成功のカギを握ります。
話の流れとは、ただ“順序立てて話す”ことではありません。次のポイントを抑えながら、台本を組み立てましょう。
- 最初に全体像を提示
- 例:「今日は3つのポイントに分けて解説します」
- 各ポイントに見出しを付ける
- 例:「ポイント1:基礎」「ポイント2:よくある失敗」など
- 1つのポイントは1〜2分程度に収める
- 長すぎると集中が切れるため、短いブロックに区切るのが効果的
「全体像→ポイント分割→時間配分」の流れを台本の段階で決めておくと、視聴者は自然と最後まで内容を追いやすくなります。
ステップ5:まとめとCTAを配置する(行動につなげる)
台本の最後には、最後にまとめとCTAを入れましょう。
まとめで簡単に動画の内容を振り返れば、動画の内容が視聴者の記憶に残りやすくなります。
- まとめの例:「今日学んだのは、三角関数の基礎3ステップです」
また、CTAも重要です。CTAとは、「CallToAction(行動喚起)」のこと。CTAは、こちらが期待する行動を視聴者に起こしてもらうための、欠かせない装置です。
- CTAの例:「チャンネル登録はこちら」「さらに詳しい台本は概要欄から」
動画の台本(構成)でよくある失敗例と改善ポイント
台本がないと、撮影は思いつきの流れになり、内容が散漫になります。これでは視聴者には何を伝えたい動画なのか理解できません。その結果が、視聴されない・離脱されるといった事態です。
失敗1:台本なしで撮影→編集で時間が倍かかる
撮影後の編集画面を開くと、カットだらけで「どこを残すか」「順番をどう直すか」の判断に追われることになります。これが積み重なれば、10分の動画に何時間も編集時間を取られる羽目になりかねません。
改善策
例え短い動画であっても「導入→問題提起→解決策→まとめ→CTA」といった流れを箇条書きしてから、撮影を始めましょう。
あらかじめ骨組みがあるだけで、撮影・編集時間は格段に短くなります。
失敗2:情報を詰め込みすぎ→視聴者が混乱して途中離脱
「せっかく動画にするのだから全部伝えたい」と、欲張るケースです。
しかしこれでは、情報量が多すぎて、視聴者には何を伝えたい動画なのかが伝わりません。大量の情報の中で何一つ腑に落ちない状況では、視聴者のストレスは募る一方です。
改善策
ゴールを最初に決めると同時に、「視聴者にとって不要な情報は削る」と割り切りましょう。
例えば「高校生に三角関数の基礎を伝える」なら、応用問題や雑談はカットします。必要な要素だけに絞る勇気が、伝わる動画台本のポイントです。
失敗3:導入が長すぎる→最初の30秒で視聴者が離脱
動画の導入での自己紹介や雑談が長すぎて、本題に入る前に視聴者が動画を閉じてしまうパターンです。
改善策
冒頭で「この動画で何が得られるか」を一言で伝えましょう。
「今日のテーマは三角関数の基礎です。これを理解すればテストの得点源になります。」のように、最初の30秒で価値を示せば、視聴者は見続ける気持ちの準備ができます。
プロに依頼するメリット
動画の台本作成は、簡単そうに見えます。しかし実際は、経験と技術が必要です。
「どの順番で伝えるか」「どこまで削るか」を判断できるのは、経験を積んだ人だからこそ。プロに依頼すれば、編集まで考えた効率的な台本が手に入り、自分は撮影や企画に集中できます。
私の依頼者様からも「台本を用意してもらったおかげで、撮影がスムーズになった」という声をいただいています。
「ちょっと話だけ聞いてみたい」「プロが作る台本構成って、どう違うの?」ご興味持っていただけましたら、ぜひお問い合わせください。初回は、無料でご相談を承っております。
まとめ
- 台本は「導入→問題提起→解決策→まとめ→CTA」の5ステップで組み立てる
- 台本を用意するだけで、視聴者に伝わりやすくなり、編集の負担も減る
- 台本作成が負担になっているなら、プロに依頼するのも有効な選択肢
まずは、動画台本構成の5ステップをたどりながら、ご自身で台本を作成してみてください。あなたの動画が、グンとブラッシュアップされるのを実感できるでしょう。
ただ、実際に作業してみると手間も時間もかかるもの。
「もっと効率よく構成を作成したい」
「動画編集はできるけど、文章を作成するのが苦手」
そんな時は、ぜひコンテンツ制作ラボにお問い合わせください。

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